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読書日記(38)「金融が乗っ取る世界経済」ロナルド・ドーア〜投資家に必要なアウトルックを磨こう!

      2015/01/26

 

おはようございます。快晴の土曜日ですが少しドタバタしているケンタ(@kentasakako)です。

 

さてさて、今年は「経済」「金融」の分野についても勉強していきたいと思います。というのも、今年前半(2015年3月頃)から僕はガチで投資で稼ぐプロジェクトを立ち上げようとしているからです。今のところ10年以上前に購入した塩漬けの株しかないので、新たにポートフォリオを組み直す予定。

その一環として、投資に興味ある読者の方と一緒にいろいろとシェアできればいいな、と思っています。

まずはこの「金融が乗っ取る世界経済」をご紹介します。

 

日本人はなぜリスクをとらないのか?

 

本書は2011年10月に発行した著書です。今から3年以上前に上梓した書物ですが、現在の世界経済を俯瞰するのにも役立つ著書です。

というのも、「変化している部分」よりも「変化していない部分」がより浮き立つからです。たとえば、以下の部分をご覧下さい。

 

 

起業が盛んであれば、経営資源が速やかに移動し、イノベーションが進みやすい。したがって起業が経済成長にプラスの影響を及ぼすであろうことは容易に推察される。日本はここでも、「ローリスク、低成長」の位置にある。

なぜ日本人はだめなのか。なぜ貯蓄者から投資家に変身する意欲を見せないのか。リスク・リターン欲が少ないのはなぜか。

「白書」(*)はいの一番に、制度的原因を指摘する。まずは、分離課税。株式を買った値段より安く売った場合、その損失はその他の株の売買から得た所得から控除されるが、アメリカでは全部の所得額に対する控除となる。2009年には、自民党の長年の念願だった、分離課税が廃止され、総合課税制が導入された。

〜略〜

しかし、「白書」は、日本人のリスク・テーク欲が鈍いことの説明として、そういう構造的な要因のほかに、国民が証券文化になじんでいないこと、「金融リテラシー」が足りないことがあろうとも言う

(*「白書」とは「経済白書」のこと)

 

この部分は日本人の特性を示していますが、今でも核心をついていると思われます。

僕の個人的な意見を述べると、日本で起業がすすまない大きな壁は「税制」にあると思います。日本の税制は複雑、かつ専門的すぎるのです。だって、上記の「分離課税」という意味自体が難しいですものね。

「分離課税」をすごいざっくり定義すると、「株式投資で損をしても他の所得(給与所得など)と合算することができない」という意味です。税制用語でいうと「損益通算」できないということです。

 

そこにきて、アメリカは「総合課税」なので全ての所得を合算できます。そのため、アメリカはリスクをとりやすい土壌といえるのです。なぜなら、株式投資で損をしても、給与のプラス分と合算できるので、トータルの税金は安く抑えられるからです。

 

このあたりの「税制」については、また別途ブログで勉強しますね。

 

そりゃ、投資銀行に人材が集まるわ。

 

この本では、外資系投資銀行の金回りのよさも触れています。

「なお、銀行にあって異色な触手に、ディーラー、トレーダーがいる。彼らは、頭取よりも高給取りで知られ、ディールの成績如何で30代で5000万円以上の年収を得るものもいる。そんな彼らは、外資系投資銀行へと華麗な転身を見せたりする自由人」であって、多くの若者のあこがれの的となる人たちである。

 

僕の周りにも金融業界で勤めているサラリーマンがたくさんいますが、激務だけど収入はかなり高額です。僕は、彼らの収入を聞いて「ドン引き」するしか出来ません。

今では、金融業界の高収入化は少しは変化したでしょうが、それでもやはり高給取りですよ。文句なく。

この本の著者もこう述べています。

 

金融化の第三の結果は、簡単に言えば、各世代の最も優秀な人材が金融業に吸収されすぎることである。

 

本当にそれでいいのでしょうか?

僕は、その高給がゆえに起業できない現状があるのではないかと推察します。

でも、なんだかんだ言って、このような馬鹿高い給料をもらいながら、自分でヘッジファンドでも作るのが一番効率よく儲かるのかもしれないけど……

 

ロナルド・ドーアがみる今後の世界経済とは?

 

最後に、著者が予想する中長期的な経済の展望を「あとがき」から拾って、締めくくりとします。

 

詳しく論じる余地はなかったが、3,40年も経てば、西太平洋における覇権国家は中国になっているだろう。

〜略〜

米ソの冷戦は半世紀近く続いた。熱戦にならず何千人もの犠牲者を出さずに終わったのは、ゴルバチョフが東中欧における米国の覇権を認め、「負けた」と手を上げたからだ。今度は半世紀も要さないだろうが、中国が勝ちそうだ。なぜそう思うかと言えば、次の条件を勘案しているからだ。

●今後の米中の相対的経済成長力

●政治的課税力(国庫歳入の成長率)

●国威発揚の意思の強さ(軍事予算拡大の用意)

●人的資源(日中ではIQ分布が似たようなものだろうから、優れたミサイル技術者になりうる頭脳を持つ日本人が1人いれば、中国人は10人いる計算)

 

 

全てを鵜呑みには出来ないですが、非常に現実的なアウトルックだと思います。特に、上記の2番目の「政治的課税力」の意味が大きいですね。これは、将来的に税金をとれるポテンシャルがある、という意味です。

今後の世界人口を見据えると、中国の潜在能力は凄まじいものがあると思います。

僕たちは、日経平均株価だけを追っているだけでいいのでしょうか?

「どのようにすれば長期的展望を持てるか」

それが僕の課題でもあるのです。

 

 

(80min) 11:20〜13:00

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