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読書日記(43)「リーマンショック・コンフィデンシャル(下)」アンドリュー・ロス・ソーキン 〜「馬を買うときは騎手もいっしょに買うことにしているのでね」

      2016/10/09

 

こんばんは。今日は雨で寒かったですね、ケンタ(@kentasakako)です。

今日は昨日に引き続き、「リーマンショック・コンフィデンシャル」の下巻を紹介したいと思います。

 

 

 

AIGが行っていた「自転車操業」とは?

 

「サブプライムローン」で重大な被害を被った企業の一つに「AIG(アメリカンインターナショナルグループ)」があります。

AIGは、もともとは保険代理店だったのですが、どんどん業態を拡大させていき、今では世界130カ国に展開、10万人もの従業員がいる巨大金融コングロマリットです。

しかし、2008年。

リーマン・ブラザーズが経営破綻を起こした際、

「次に破綻するのはAIGだろう。」

と懸念されていました。

というのも、AIGもサブプライム関連の金融資産をかなり抱えていたため、2008年にはなんと約992億ドルもの損失を計上したのです。

992億ドル……日本円にして10兆円の損ですよ!すごいですよね。

経営難に陥ったAIGはFRBに「つなぎ融資」を打診するも、すげなく拒否されます。その後、有名投資家バフェットや金融機関にお願いするのですが、これがまたすごいんですよ。

 

例えば、バフェットにAIGの損保部門を売却したいと打診したときの描写。

 

 

一時間後、改めて電話口に出たバフェットは丁重に断った。

「取引として大きすぎる。250億ドルは無理だ。」

なんとバフェットに大きすぎる取引があったとは。

バフェット、断るの下手(笑)!

 

また、JPモルガンは、AIGをデューデリした際に怪しげな業務を発見してしまいます。そのときの描写。

JPモルガンのチームがさらにくわしく調べたところ、AIGが怪しげな業務にたずさわっていたことが判明した。

長期モーゲージ証券を発行し、その資金を短期手形で調達していたのだ。その結果、原資産であるモーゲージが価値を失うたびに(前週はそれが毎日起きていた)さらなる約束手形の決済を迫られていた。

 

おいおい!

それ、長短の利率をまわしているだけの「自転車操業」じゃん!

つまり、短期(低い利率)で資金を調達して長期の証券を購入して有利な利回りで利ざやを得ているだけなのです。しかも、その長期証券がどんどん減価しているために、返済までに資金調達が間に合わなくなっているということです。

ま、一言で言えば、「自転車操業」。

なんとAIGという大企業でさえ、やっていることは極めてシンプルな「ビジネス」なのです。

これ、僕も経験したことあります。「8.2事件」……。→詳しくは、こちらまで。「転落記(第5巻・最終巻)

 

やはりバフェットのすごさを思い知る。

 

最後に。

やはり、投資家バフェットの言葉で締めたいと思います。

外資系証券会社ゴールドマンがバフェットに出資を打診したとき、バフェットはある条件を提示します。

その条件とは?

 

 

一方、ゴールドマン本社のあるブロード通りでは、幹部たちがバフェットの希望したある条件に頭を悩ませていた。その条件とは、ゴールドマンのトップの4人はたとえ退社しても2011年まで、またはバフェットが自分の持ち分を売却するまで所有するゴールドマン株の10%以上を売却してはならないというものだった。

バフェットはブランクファイン(当時ゴールドマンCEO)にこう理屈を説明した。

「馬を買うときは、騎手もいっしょに買うことにしているものでね。」

 

こんな言葉、超大手金融機関に放てますか?

す、すごいわ。バフェット師匠(笑)

 

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