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読書日記(47)「男ともだち」千早茜 〜異性の友情は存在する?僕はそんなの絶対ないと思う。

      2016/10/09

こんばんは。週末の夜、いかがお過ごしですか?

ケンタ(@kentasakako)です。

今日はちょっと勢いでこの本の書評を書きたいと思います。

勢いがないと書けない内容なので。

あなたには「異性のともだち」がいますか?

一体、異性のともだちというのはこの世に存在するのだろうか?

この小説は、イラストレーターである「神名」が主人公です。
そして、彼氏である「彰人」と不倫関係にある「真司」、更にはこの小説のキーパーソンとなる男ともだちの「ハセオ」の4者がとりまくストーリーが展開されます。

まず、以下は友人であるバーの経営者露月さんとの会話です。

「愛人でも恋人でもないよ。ハセオはただの男ともだち。」

「なに、その怪しい響き。そんなのいた?」と露月さんが眉をひそめる。眉間のしわがひどく色っぽい。

「大学の時の先輩。けっこう長い間離れてたんだけど、最近再開したの」

「で、やっちゃった?」

「一緒には寝たけど、してないよ。昔からそんな感じなの。だから、男ともだち以外に呼び名が浮かばないんだよね。でも、恋人も露月さんみたいなこと言ってたな。」

「怪しいって?」

「男ともだちがずるい響きだって」

「そりゃそうでしょ」

「そうよう、男と女が一緒にいて意識しないなんんてのは嘘よ。偽善と欺瞞のにおいがするわ。

男ともだち……それは偽善と欺瞞の匂いがぷんぷんするのです。

男性諸君、逆の立場で考えるとどうでしょう。

女ともだち……それってなに?

僕はもう「友だちフォルダ」には入りたくない。

さらに、神名は友人である美穂との会話でハセオとの関係についてあることを発見します。神名はハセオとはセックスしたことがないのです。

以下は、そのことに関する美穂の見解です。

「ハセオさんにとって神名は絶対的に大切な存在じゃない。秘密主義なのに何でも話す、それって自分のことを理解してくれていると信じているからよ。彼にとっては女は消耗品、でも神名は失いたくない理解者。失いたくないという執着はある意味、愛でもある」

〜略〜

「そうはならない気がする。ハセオは私に何も求めてないし、これから先もそうだと思う」

「うん、そこよ」

「え、なんで?」

それって永遠じゃない。求めるものが何もなくても離れないなんて。すごい信頼関係だわ」

そんな大層なものじゃない。黙っていると「ねえ」と言われた。美穂の顔から笑顔が消えていた。

失いたくなかったら絶対にセックスしちゃダメよ。しない限り、神名は特別でいられるんだから。仕事が順風満帆なら特にね」

たとえば、男同士でも女同士でも求めるものがないのに一緒に遊ぶなんてことはよくありますよね。ま、遊ぶといってもゴハン食べたり飲んだり騒いだりするんですが。

しかし最近、僕は年を重ねるにつれて、女性はもちろんのこと男同士でも「ともだち」を作るのが困難になっていることに気づきました。

なぜなら、初対面で会ったときに皆さんが「なに目的か?」を探っているからです。

男女であれば、「おつきあい」か「お金」か「結婚」か。
男同士であれば、「ビジネス」か「コネクション」か「飲みの絡み」か。

要するに、相手サイドの欲望が見えないことには新しい出会いは成立しにくいのです。

ま、そんな考えを持っている時点でお分かりの通り、僕は人付き合いがめちゃくちゃ苦手なんですけどね。

さて、僕の意見を言います。

男女の友情は存在しないと思います。

というか、「友情」と言っている時点で男性として意識されていないのが悲惨ですね。「友だちフォルダ」に分類されるのは、男性としての魅力がないと言われているようなものです。

昔、僕は「女子会の中にいても全然大丈夫だよね」と言われてちょっといい気になっていたのですが、今思うとゾッとしますね。

どんだけ、「男」として認められていないんだ、と。

というか、それ以前に女子会に参加するなよ、と。

そりゃ、ハセオはモテるわ!

さて、神名の「男ともだち」であるハセオは、MR(医療関係の営業マン)として激務をこなしています。

そんなハセオに、神名はこう聞きました。

「ねぇ、ハセオ。ハセオは仕事、嫌?好き?」

「考えたことないな」

「しんどくなったりしない?何のためにやってるんだろとか思わない?」

考えても仕方ねえことは考えねえな

「たまには思ったりしない?」

「そりゃあ、嫌になったり、他の仕事を考えたりはするよ。けど、とりあえず五年やるって決めたからな。五年経ってからだな。

「五年」

そ、五年経ったらいろんなもんが変わるぜ。そん時まわりをぐるっと見渡して、また決めたらいい

この小説の中では、ハセオというキャラクターが一見だらしない設定のようであり、しかし、すごく成熟している部分もあるのです。

正直、男である僕もこの小説を読み進めるにつれ、ハセオのファンになったくらいです。

そりゃ、モテるわ。

最後にハセオから僕へ一言。

これは、ハセオがイラストレーターとして結果を出した神名に言った言葉です。

「そう、どんなかたちであれ、お前はちゃんと結果を出した」

「いいことばっかりじゃないけどね」と笑うと、「そりゃそうだろ」と言った。

「妬まれることもあるだろうしな。けど、わかってもらおうなんて思うな。誤解されてなんぼやで。ばんばん圧倒して進めよ」

こんな言葉をかけてくれる人が周りにいますか?

ぶっちゃけ、異性の友だちが必要かどうかなんて本当にどうでもいい。

「こんな言葉をかけてくれる人がいるかどうか」だけが大事だと思ったのです。

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