ケンタの日本全国スタバ旅 (Starbucks trip)

日本のコンセプトストアを制覇した「スタバ旅行家」のケンタが47都道府県のスタバを巡りまくる!

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日本人が絶対に正社員の座を離さない理由とは?

      2016/10/09

おはようございます。日曜の朝早くに目覚めたケンタ(@kentasakako)です。

今日は日曜日ということで、日経新聞を読みながら経済学を勉強してみたいと思います。恋愛工学としても名高い藤沢数希さんの著書をひも解いてみましょう。
3年以上前の著書ですが、「経済学の教科書」的な位置づけだと思いますよ。

 

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●日本人が絶対に正社員という座を手放したくない理由とは?

著者の藤沢さんは、外資系金融にも勤務していたこともあり、非常に達観した思考法をお持ちです。というか、僕も週刊金融日記を創刊号から読んでいますが、自分のブログでこれをカミングアウトするのは恥ずかしいですね。

さて、この本で学んだことの一つは「日本がいかに雇用規制が強いか」ということです。日本では「派遣社員」という雇用形態がありますが、「正社員」と比較してもその待遇はすさまじく見劣りします。

というのも、企業サイドから見れば、「派遣社員」というのは変動費としてカウントされるからです。バジェット(予算)を組むときには、変動費と固定費をカテゴライズして稟議する会社も多いと思います。

その時に考えないといけないのは、「派遣社員」は景気が悪くなったときにキルことが出来るのです。だから、変動費として扱われるのです。

一方の「正社員」は労働法により手厚く保護されています。簡単には解雇できないのです。藤沢さんは以下のように述べています。

 

つまり、会社がつぶれる寸前でなければ普通に働いている正社員を決してクビに出来ないとうことです。たとえば、あまり仕事のできない正社員を会社がクビにするとします。それでその正社員が弁護士に相談して裁判に訴えるとどうなるでしょうか?

裁判所はまず、この解雇が不当なものでないか審査する間に、この社員が生活に困るといけないので、会社にとりあえず給与程度の金額を毎月支払うことを命じます。「とりあえず」といいますが、これは極めて重大な強制力です。

正社員だったら、「クビ」と言われればしめたもんですよね。極論を言えば、裁判を起こせば「コンピ」のような不労所得をもらえる訳ですから。そういう意味では結婚と就職って似ていますね。更に藤沢さんは以下のように続けます。

 

このように、日本では正社員というのは法律でものすごく保護されています。裁判所は、正社員をクビにするための必要条件として非正規社員を最初にクビにすることまであげています。

そりゃ、ますます「正社員」の座につきたくなりますよね、日本人なら。

 

●なかなか理解しにくい「金利」のお話がスパッと分かる。

本書では、実は年金や税制の話が出てきます。

これがまた秀逸なのですが、僕はあえて、「金利」の話を取り上げたいと思います。この「金利」という基本的な概念は僕にとって難しいテーマなのですが本書では分かりやすく説明しています。

僕はFX取引でボロボロにやられた経験があるのですが、通貨価値と金利の関係を知っておかないと僕みたいにマーケットにフルボッコされますよ。

ご参考)「転落記(第4巻)

 

たとえば、高金利ということで日本人に人気のNLドルやオーストラリアドルは5%ほどの金利がつきますが、これはゼロ金利の日本円から見れば破格にいい条件のように思えます。もしこれらの高金利通貨が将来的に上昇する確率が高いのだったら、金利というインカムゲインと価格の上昇というキャピタルゲインの両方で儲かってしまいます。

世の中にフリーランチがない、というのが金融理論の基本です。ニュージーランドやオーストラリアの通貨を買っていれば儲かる確率が高いということはおかしいということが分かるでしょう。

世の中うまい話はありません。また、あったとしてもそこら中にある銀行や証券会社がうまい話をあなたに教えることはありません。

インカムゲインで儲かる部分はキャピタルゲインで損する可能性が高いということでうまく調整されているのです。

 

僕は7年ほど前にFXにのめりこんだ時期がありました。金利の高いニュージーランドドルや南アランド、USドルを買い漁っていたのです。

この時、目先の「スワップ」というインカムゲインで儲かると思っていました。と同時に、今後もこれらの通貨は上昇するだろう、と甘すぎる期待を持っていたのです。

その結果……

2008年のリーマンショックを迎えたのです。

この時の僕の失敗は「世の中にフリーランチがある」と錯覚していたことにあります。つまり、金利というインカムゲインと通貨上昇というキャピタルゲインとを一気に獲得できるだろう、と。

そんなうまい話は世の中にありません。

もう一度、本書を読んで勉強した方がいいですね、僕は。

 

●最後に藤沢数希さんの達観をもう一度。

本書を読んで思うことは日本は既に資本主義ではなく社会主義的な雰囲気が強くなったのではないかということです。
藤沢さんの実感からそれが伺えます。

 

僕自身、会社で朝から晩まであくせくと働き、わずかばかりの財産を持つようになると、面白いことに気付きました。
資本主義社会では、時に成功者には莫大なお金が舞い込んできます。しかし、よく考えてみると、その金の力たるや非常にか弱いものなのです。

ある程度以上のお金を得ると、お金にできることというのはまったくもって大したことがないことが分かってきます。毎日フランス料理のフルコースを食べるわけにはいかないし、たとえ食べたとしてもせいぜい1食数万円の世界です。大きすぎる家は不便で、逆に住みにくかったりします。プライベートジェットだって、飛行機の中で寝るだけだったらビジネスクラスとそんなに変わらないでしょう。

もう、こればかりは経験したことのない富者しか分からないかもしれませんが、そんなことはありません。貧富の差が激しいと世論にはなっていますが、それ以上にお金自体に価値がなくなってきたことに気付き始めている人も多いのではないでしょうか。

ある経済学者によると、年収800万円以上になると効用(幸福度)が逓減するそうです。つまり、年収2000万円の人が年収400万円の5倍以上も幸福かというとそうではないのです。

金で買える幸福は知れているのです。

そして、藤沢さんはこう言います。

 

大金を手に入れただけでは飽き足らない資本主義国の一部の成功者たちは自然と社会主義社会の支配者たちが持つ権力に惹かれていくのかもしれません。

 

資本主義の最終的なゴールが社会主義の象徴となるとは……。

日本は本当に資本主義社会なのでしょうか、ね。

 


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