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引きこもっている人にこそ読んで欲しい、船戸与一の「夜来香海峡」!

      2016/10/10

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とにかく今は船戸与一さんの作品を読みたい

 

最近、身近な人が亡くなるという事態に見舞われました。

船戸与一さんは身近とは言えませんが、ぼくはその作風が好きで虜になっています。
先日、船戸さんが亡くなられたので「追悼」として「金門島流離譚」を紹介しましたが、まだまだ紹介し足りないです。

ということで今日はもう一つ名作「夜来香海峡」をご紹介しましょう。

 

 

こんなジジイが日本にいて欲しい。

 

このストーリー自体は、船戸作品としては珍しく国内の物語です。

東北で農家の嫁探しを世話するNPOを展開する雄介。
この雄介が主人公ですが、ぼくは雄介よりももっと注目している人物がいます。

それは義父の「鉄平」です。

彼がまた名言を吐くんですよ。

引き籠もりになってしまった孫の明満についてこう述べています。

 

「若さは残酷だな」

「どういういうこと、それ?」

「明満は苦しんでるんだ。ささやかな地獄にな。他からみれば地獄でもなんでもないことさな。その理由がわかるか?素直だからだ。正直過ぎるからだ。そういう些細なことぐらいすぐにでも撥ね返せるという自信さえ生まれれば、もう亀のように甲羅のなかに首をすくめてることはねぇ。」

「そんな自信生まれると思う、あの兄貴に」

「だれかがちょっと手伝ってやればな。若いときのちょっとした躓きなんて長い眼で見れば、どうってごどねぇ。むしろ、齢を取ってからの肥やしになる。

 

こんな名言を行ってくれるジジイが周りにいますか?
あ、ジジイ呼ばわりして申し訳ございません。

とにかく、今引きこもっている人には一筋の光明ですよ、この言葉は。
周りに鉄平のようなジジイがいない人は自分に言い聞かせましょう。

「若いときの躓きなんて歳をとってからの肥やしになるんだよ。」

 

あなたには体をはれる人がいますか?

 

鉄平さんの名言はまだあります。主人公の雄介がある窮地に追い込まれて鉄平のところに赴くシーンです。

「鉄平さん」

「何だ?」

「あらためて礼を言います、明満を立ちなおらせてくれた。美沙に電話で聞きました。明満が鉄平さんの肝煎りで見習い大工として働き始めたこと」

「雄介」

「はい」

「もう明満は何の心配も要らね。問題はおめえだ。何さ困ってる?おめえは餓鬼のころから頭がよかった。ただの経済的窮地でわざわざ湯野浜温泉郷に出向いて来るわけがねえ。理不尽なことで動きが取れなくなってるんだろう、それを言え」

 

鉄平さんは何でもお見通しなんですよ。
そして、雄介に放った次のセリフがぼくにとっては強烈な一言でした。

 

「わしがおめえのためにやってやれることはたったひとつだ。
体を張ること、それしかねえ。」

 

つまずいてもいい。新しい一歩を踏み出そう。

 

この小説の最後は思わぬ展開になります。
そしてそれを含めてこの作品は船戸さんのベスト5に入るのではないかと勝手に思っています。

ぼくはまだ読んでいない船戸作品が沢山あるので、これから時間をかけてゆっくりと読破していきます。

今日で4月も終わりです。

最後に、引きこもっている方。
この本でも読んで、また新しい一歩を踏み出しましょう。
ぼくも一歩ずつ歩んでいきます。

 

 

迷走は続く。

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