凹んでいる時にこそ唱えたい「人生はいじくり回してはいけない」理論
2016/10/10
ブログを書いては消しを繰り返しているここ数日。かなり凹んでいました。
そこでふと目にとまったのが、「人生はいじくり回してはいけない」という水木しげるさんの本でした。
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●死ぬのもそんなに悪くない
いじめで自殺する子供たちはかわいそうだとは思うが、戦争で死んでいった人たちは、生きていたいと思っても死ぬしかなかった。
死にたいという者に「生きていたら必ず幸せになる」ということは実はとても難しい。死ぬのもそんなに悪いことではない。
死というのは無に帰ることだから、良くも悪くもない。
生きていても無に近い人だっている。9割方はそうではないか。(22ページより引用)
落ち込んでいるとき、ふとしたスキマからふと「死」という概念が出てきます。別に「死にたい」という訳ではないのですが、なぜか「死」というものと直面してしまうのです。
そういうとき、ぼくは「自殺」だけは避けて時間をやり過ごそうとしています。
ただ、水木さんの言うように、「生きていたら必ず幸せになる」と断言できないのが人生です。
ぼくの人生も起伏が激しく、「あー、生きていてよかった」と思う日もあれば、「うわ、この地獄がまだ続くの?」と懊悩する日もあります。
個人的な見解を言うと、生きることは苦悩の連続ですが、10%程度の確率でひょこっと幸運が訪れる日があります。その「幸運day」のために残りの90%を捧げる覚悟でいるのです。
(参考記事)どん底に落ちてしまったとき、末井昭の「自殺」を読んでおきたい。 | ケンタの日本全国スタバ旅
●ぶっちゃけ、働かなくても死なない。
南方の人はあまり働きません。働かないのが幸せという風土なのです。魚もいれば豚もいる。だから飢え死にするということはありません。
向こうではかりに成功して大金持ちになっても、何も所有しません。何もない家に暮らすのが特徴なんです。物があるとかえって暑い(笑)。彼らはあまり働きません。皆、慢性のマラリアにかかっているので疲れないようにしなければいけない。働き者だとすぐ死んでしまいます。怠け者でないと生きていけないのです。
(174ページより引用)
東南アジアをうろつくと、道端に寝転がっている人をよく見かけます。
「あれ、この人たちはどうやって生計を立てているんだろう?」
と、門外漢のぼくは思っていました。
でも、向こうの人から見ると、仕事で忙殺されているぼくを見てこう思ったでしょう。
「あれ、この人はなんで働いてるの?」
ぼくの働く目的は、「お金のため」です。
しかし、飽き足りないほどの金を持っていたとしても、ハイパーインフレが起これば即死します。
金のために働いてメンタルがやられるようなら、本末転倒ですね。
ちょっとキツいな、と思ったら南方の人のように、働かなくとも餓死しない方法を考案するのもいいですね。
大丈夫です。今の日本では働かなくても死なないのです。
●最低ラインはやはり「餓死しないということ」。
お父さんが万難を排してお前たちを土人のところへ連れてゆくというのは、地上にはこういう人間もいるのだ、ということと万一生活に困ることがあれば釜一つぶらさげてゆくのもよい。彼等こそほんとうに頼りになれる人間なのだ。
(88ページより引用)
ぼくは日本の価値観になれてしまっていて、常に効率性を追い求め、考え方も功利主義的な発想に陥ってしまっています。ふと気付くと、パソコンの前に何時間も座り、スマホで情報収集をしてはインプットとアウトプットにいそしんでいます。
でもこれだけは思います。
人間の最低ラインとしては、餓死しなければ生きていけます。
だから凹んでいるときは無理して気分を上げようとせず、ちょっと周囲を見渡しながら、自分のやるべきことをやるというだけで十分なのです。
そういうときは、一度唱えてみましょう。
「人生をいじくり回してはいけない。」
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