ケンタの日本全国スタバ旅 (Starbucks trip)

日本のコンセプトストアを制覇した「スタバ旅行家」のケンタが47都道府県のスタバを巡りまくる!

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西加奈子の「サラバ!」は名言ラッシュ!〜「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」

      2016/10/10

先週、甲府スタバ旅に出かけたのですが、旅のおともに西加奈子の「サラバ!」を持っていきました。

これがまたいい小説なんですよ。
そこで今日は「サラバ!」のどこがよかったのかを出来うる限りでお伝えしたいと思います。

●西加奈子ワールドが炸裂!

以前、西加奈子さんの「舞台」という小説を紹介しましたが、西加奈子さんの世界観は本当に独特です。

参考)人生よりオモシロイ舞台なんてきっとない〜「舞台」西加奈子 

 

西さんの特徴として文体が関西弁で描かれているところがかなり共感がもてます。

また、表現も面白いんですよね。
たとえば、「サラバ!」の上巻に以下のように綴られています。

 

だから後年、父が我が家から離脱したとき、どこかほっとしたような表情を見せていたことを責めることはできないし、残された男である僕が、「あいつ、逃げやがった」と思ったのも、仕方のないことだった。

 

いや、なんとも凡庸な文章ですよね。
でもぼくはこの文章で父親に対する愛情が垣間みれる気がしました。

そして、これが重要なのですがこの小説に出てくる登場人物がみな愛おしく思えるのです。

これこそが西さんの小説の醍醐味ですよね。

自分の半生と照らし合わすと面白い

この小説を読んでいると、ふと百田尚樹さんの「錨を上げよ」を思い出しました。「錨を上げよ」と同様「サラバ!」は自叙伝的な物語です。

「サラバ!」では、主人公である歩の30代までの半生が描かれています。
そのため、バックグラウンドが似ているぼくの半生と照らし合わすことが出来て、読書を「回顧妄想」として楽しんでいました。

また、「サラバ!」では、阪神淡路大震災から始まり、地下鉄サリン事件、911、そして東日本大震災に至るまで昨今の時事が出現します。
その都度、歩をとりまく環境が変化し、そして歩自身もすごく変わっていきます。

その変化を読んでいくのもまた「サラバ!」の楽しみ方ですね。

 

下巻では、姉の貴子が名言を吐き続ける!

「サラバ!」の主な登場人物は主人公の歩。姉の貴子、父、母、矢田のおばちゃん、親戚。

つまり、家族が中心となっています。
その中で、異彩を放っているのは姉の貴子でした。

貴子は、小さい頃から自己顕示欲が高い少女でした。
そのため周囲と馴染めず、一言でいうと「異端児」でした。

その貴子が後々とてつもない存在になってくるのです。
名言ラッシュを浴びせてくるのです。

ほんの一例を挙げてみましょう。
これは歩に対して放った言葉です。

 

「確かに私は、色々なものを信じた。そして傷つき、打ちのめされてきた。でもね、歩。私は少なくとも、信じようとしたのよ。あなたは違う。何かを信じようとしてこなかった。

この小説を読むとこの姉の言葉がいかに味わいを持っているかが分かります。

さらに、姉は致命的な名言を吐き続けます。

 

「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」

 

是非、この言葉がどのように出たのか、姉になにが起こったのかを感じ取って欲しいと思います。

ちなみに、この小説の上巻は多少冗長に感じるかもしれません。
でも、下巻への伏線になっているので、ちょっと読み進めてください。

ぼくはこの小説を読んで、何か大事なことを感じ取った気がします。
それは、「自分だけが信じられるものを探そう」というある種の希望なのかもしれません。

他人がどう思おうが、自分だけが信じられるものを、探しにいこう。

 


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