とえあえず怪しい人にはついていこう!〜「間違う力」高野秀行
さて、「無職」になったぼくはある本を手に取りました。
「間違う力 オンリーワンの10か条 (Base Camp)」
これは冒険家の高野秀行さんのエッセイなのですが、なにげに名著ですよ。
90分程度で読めるので、移動中にでも手をとってみてください。
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●この10か条を見てシビレました。
この本には高野さんの「心得」が描かれています。
その心得を「10か条」として述べられているのですが、その項目をざっとみるだけでシビれますよ。
その10か条の一部をざっと挙げてみましょう。
(第1条)他人のやらないことは無意味でもやる。
(第2条)長期スパンで物事を考えない。
(第3条)合理的に奇跡を狙う。
(第4条)他人の非常識な言い分を聞く。
(第5条)身近にあるものを無理やりでも利用する。
(第6条)怪しい人にはついていく。
……以下続く。
いいですね!
ファンキーな風味が漂っています。
「長期スパンで物事を考えない」ってなんで?
「合理的に奇跡を狙う」ってなんやねん!
●怪しい人にはついていこう。
高野さんはこの本を通じて、間違えてもいいからとにかく行動することの重要性を訴えています。
例えば、第6条の「怪しい人にはついていく」では以下のような記述があります。
結局のところ、怪しい人についていくと、たいていは痛い目に遭うが、ときには素晴らしい幸運に出会うこともある。それを前もって知ることはできない。だから、怪しい人に誘われたら、とりあえずついていくしかないのである。
これ、すごい分かります。
ぼくも怪しい人にいろいろと誘われることがありましたが、ついていくとしょうもない勧誘であることが多々ありました。
でも、そんなのついていかないと分からないんですよね。
ふと、大学生のときカナダで一人で海を見ていたら、ゲイの男性にめっちゃ誘われたことを思い出しました。さすがについていかなかったですが、ついていけば面白かったですね。ネタになってたはずなのに。
●なぜ長く続けるとチャンスを掴めるのか?
また、高野さんは破天荒なふるまいをしているにも関わらず、意外と合理的な考えを持っています。「確率」をかなり重んじているのです。
「長くやると道が開ける瞬間がある」という節ではこのような記載があります。
長くやっていれば、当然、技術があがり、経験も積めるが、それだけではない。確率があがるのである。
具体的に以下のように説明されています。
長くやって何かを積み重ねて一流になるとかいう話ではなく、確率的に3年に1回チャンスが来るとしたら、10年やれば3回チャンスが得られる。3回チャンスがあれば、それをつかめる確率はぐんと高くなる。勘や人生論でなく統計学的にそうなるはずだ。
統計学的な観点からみても、長くやることにはメリットがあるんですよね。
ブログもそうです。
長く継続していると、3年に1回くらいはバズる機会が得られるでしょう。
すると10年選手は3回バズる機会があることになります。
問題は「そこまで続けられるかどうか」なんですよね。
●どの世界もやったもの勝ちですよ。
最後に、以下の文章で締めくくりましょう。
繰り返しになるが、どの世界もやったもの勝ちである。いくら猛練習を積んでも絶対に試合に出ない野球選手に価値はない。一流の素材より二流のプロの方がずっとマシである。
ぼくも含めて、みんなやる前に考えすぎるんですよね。
飛び込まないと分からないことは多々あります。
やったもの勝ちなのだから、いろいろとやってみましょう。
そして間違えましょう。(自戒をこめて)
22:45〜23:45(60min)
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