ケンタの日本全国スタバ旅 (Starbucks trip)

日本のコンセプトストアを制覇した「スタバ旅行家」のケンタが47都道府県のスタバを巡りまくる!

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失敗を約束させる100万円という奨励金(県立大口高校のニンジンを考えてみる)

   

昨日、ダニエル・ピンク著の「モチベーション3.0」を紹介したのは、次の記事で少し思うところがあったからです。

難関大合格で100万円驚きの”ニンジン作戦”に波紋

鹿児島の県立大口高校が来春から難関大学を合格したら奨励金を支給する、という内容です。

 

僕自身も、実は母親から「パソコンを買ってあげる」という動機づけによって難関高校を目指し、そして「目立ちたがり」という性格によって難関大学を目指しました。(このあたりはKDPから出版されている「第一巻」をご覧下さい(笑))

しかし、私の経験を踏まえた上でこの記事を読むと、「あ、これはダメだ」と思いました。

何故か?

それを「モチベーション」という観点からアプローチしたいと思います。

 

100万円と高学歴を一緒にもらえるなんて「神制度」じゃん?

 

確かに、人間は何かしらの「動機」がなければ動きません。そして、その「動機」の最たるものは「お金」です。今の資本主義制度では「お金」と「地位」こそが最大のインセンティブなのです。

しかし。

県立大口高校が発表した制度は、その「動機づけ」として学問を「お金」を結びつけるものでした。それ自体はそれほど驚くに値しましせん。しかしこの制度には一つの欠落があるように思うのです。「その先」に起きる事を気にしていないのですつまり、高学歴を獲得した後のことです。

この制度を導入しようとしている大口高校の言い分の一つとしては、「難関大学でエリートを育てていずれ鹿児島に戻ってきて欲しい」という思いかもしれません。ただ、残念ながら難関大学を卒業した後、彼らは恐らく資本主義の上では使い物にならない可能性が高くなっているのです。

 

いやいや、難関大学に合格できたんだから、エリートでしょ?

 

確かに、東大などに合格できる人は地頭がいいし、そして勉強の総量も多いからエリート路線に乗っかる傾向が強いでしょう。そりゃ、エリートですよ。

しかし、モチベーションの観点からは非常に厳しい意見も出てきます。

例えば、「モチベーション3.0」の中では、「目標」を「目的志向型」と「利益志向型」の二種類に分類して「モチベーション」を以下のように説明しています。

 

学生時代に目的志向型の目標を持ち、それを成し遂げつつあると感じている者は、大学時代よりも大きな満足感と主観的幸福感を抱き、不安や落ち込みはきわめて低いレベルだと報告された。これは驚くにあたらない。自分にとって意義のある目標を設定しそれを達成しつつある。このような状況では誰もが、かなりの満足感を覚えるはずだ。

だが、利益志向型の目標を抱いていた者の結果は、もっと複雑だった。富を蓄積したり、賞賛を得たりするなどの達成した卒業生は、学生時代よりも満足感や自尊心、ポジティブな感情のレベルが増している訳ではなかった。目標を達成したにも関わらず、以前よりも幸せになっている様子はなかった。

その上、利益志向型の目標を抱いていた卒業生は、不安、落ち込み、その他のネガティブな指標が強まったことも分かった。

 

つまり、自分の「目的」を掲げて邁進している人は幸福や満足感を得られやすいが、「利益」を追求する人はやはり感情的に不安定になりやすいそうです。

そして以下のように続きます。

 

デシ曰く、「豊かさを求めて外発的目標を高く掲げる人は、その豊かさを手に入れる確率が高い。それでも、彼らはやはり幸せではない。」

高い目標を掲げて達成する人が不安や憂うつに取りつかれる理由の一つとして、良好な人間関係の欠如が挙げられる。金儲けや自分のことに精一杯で、愛情や配慮、思いやり、共感など、本当に大切なことにかける余裕が人生にないのだ。

(203ページ)

確かに、私もそうでした。ずっとそうでした。

高い目標を掲げて、利益を追求しようというモチベーションを持ち続けると人間関係がどんどん縮小していくのです。「難関大学に入学するスキル」と「人間付き合いのスキル」は全く別物です。逆に、ずっと勉強しているために相当なビハインドが出来てしまいます。

それでは、どのような「奨励」がベターでしょうか?

 

絶対に「お金」より「体験」でしょ?

 

僕が県立大口高校の校長だったら、難関大学を合格した生徒に何を支給するか?少し考えたところ、やはりこれです。

 

●ちょっとスケールの大きい旅

 

100万円あれば、世界一周やシベリア鉄道や太平洋を船で渡るなどちょっとだけスケールの大きい旅が出来ます。

お金は大人になれば稼げます。しかし、「若さ」だけは取り戻せません。そして、若いうちにいろいろな体験をしておくと後々につながります。

その点、僕はしくじりました。若いうちにしておかなければいけない体験をしていなかったのです。僕も大口高校のような利益志向型の目標に邁進してしまったのです。その結果、しくじったのです。(詳しくは僕の著書(第一巻)をご覧下さい)

 

人生はしくじりの連続かもしれません。

しかし、100万円支給されて得る「成功」というのは、高学歴候補者の「失敗」を約束しているような気がしてならないのです。

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