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「余命二億円」を読んで命の有限性を思う。

      2016/10/12

ぼくの父親は30年前に心筋梗塞にかかりました。
今から何年も前のことですが、その苦悶の様子は今でも覚えています。
最近読んだ「余命二億円」という小説でふと父親のことを思い出したんですよね。
そして、命は有限だということも。

 

「余命二億円」のざっくりしたあらすじ

この小説の主人公は田村次也。
次也の父親が不慮の事故に遭い、植物状態になってしまった。
次也と兄の一也は父親の延命治療を続けるべきか否かについて議論を尽くす。
父親の遺産はなんと二億円。
息子ふたりは葛藤の挙げ句、ある決意をすることにした。

 

ぼくはこのような父親の愛情を持つことが出来るだろうか?

この小説では父親の「二億円の遺産」をめぐって息子どうしが対立するという構図になっています。しかし、読み進めていくと双方の関係性や背景がわかってきます。そして簡単な遺産相続のストーリーではなくなるんです。
そのあたりは実際に読んで感じていただきたいと思います。

本筋とは離れるかもしれませんが、ぼくがこの小説から感じ取ったのは「父親の息子に対する愛情」です。

主人公の次也は重度の腎臓病にかかってしまい、人口透析を余儀なくされます。
父親はそんな次也に腎臓移植をし、出来るかぎりのサポートをするのです。

そんな父親が放った言葉がこちら。

「おまえは自分だけが病気で不幸で、みんなは健康でしあわせで、不公平だと思っとるやろう。けど、それは違う。人は生まれた以上いつか死ぬ。寿命は誰にでもある。言うてみりゃみんな健康という名前の病気で進み方のスピードが違うだけなんよ。十年か、三十年か、五十年か、ただ長さの違いだけ。でも、そのことにみんな気づいとらんけ、のん気でおられるの。」

いつまでも生きていられるなんて幻想です。
この父親の愛情、以前紹介した伊坂幸太郎の「重力ピエロ」を彷彿とさせましたね。ぼくはここまで慈愛に満ちた父親になれるだろうか?

(関連記事)伊坂幸太郎の「重力ピエロ」はすべての父親の必読本です。

 

余命二億円」とは「余命」をとるか「二億円」をとるか。

翻ってこの小説のタイトルです。
タイトルにもなっている「余命二億円」は見方を変えるとふたつの選択肢を示しています。「父親の余命」をとるのか、それとも「遺産の二億円」をとるのかという選択。

兄の一也はビジネス展開のための軍資金として二億円が欲しいと次也に訴えます。しかし、次也は父親の延命を訴求します。つまり、次也は「余命」を、一也は「二億円」を主張するのです。

命か金か。

この小説ではこのような究極の選択を迫られるのです。

この週末はちょっと命の有限性を考えるべくこの本を手に取ってみてはいかがでしょうか?

 

 - 読書日記

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