読書日記(5)「東大卒ポーカー王者が教える勝つための確率思考」 木原直哉 〜節約なんかするな!
2016/10/09
●節約
この「節約」という言葉は日本人は美徳として崇められます。
そして、私も「節約」に励行しています。
しかし、しかし、この筆者は「節約」に対して全否定なんですよね!
節約なんかするお金あったら将来のために使いなさい!
木原さんは著書でこう述べます。
何をするかはもちろん人それぞれですが、自分は将来の自分が感じるだろうお金の価値が、今よりも減っている方が基本的には幸せだと考えます。
今のお金の価値が高いと考えているのなら、むしろ将来のために、価値が高いうちに、興味の向くもの、好きなことに使ってしまった方がいいと思います。
もし節約するために頭を働かせているのなら、二重にもったいないことです。その思考能力とお金の両方を将来の自分の価値を向上させる方向に振り向けた方が
きっと楽しい、幸福な人生が開ける気がするのです。上記の最初の部分はインフレとかいうマクロ経済的な視点ではなく、
単純に自分の将来に向けて投資した方が後々に入ってくるお金が増えるから「お金の価値が下がる」という考え方ですね。
著者の木原さんは小学生の頃から20年かけて30万円貯めたのようですが、それはポーカーの一日分の参加費にしかならないそうです。それだったら30万円貯金するより、その30万円を使って経験を買った方がいい。
ちなみにこの本の一つのキーワードは「試行回数」だと思います。
世には「センミツ」という言葉があり、1000回の試行回数があれば3回くらい成功すればいいほうだという意味合いがあります。
しかし、人生で起きるほとんどのことは試行回数が一度きり。
結婚とか離婚とかという経験は何度もする人はいるだろうけど、基本的には一度きりですものね。
まぁ、未来なんて分からないんだから楽しく生きよう、と願うのにはピッタリな本です。
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