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読書日記(26)「あの男の正体(ハラワタ)」牛島信 〜「失敗の瞬間をとことん味わう重要性」

      2016/10/09

この本の著者の牛島さんは「株主総会」や「株主代表訴訟」などの企業経営についての小説が多いのです。

今回はその中でも「社長とは会社にとってどんな存在なのか?」そして、「失敗したときの身の振り方」について改めて考えさせられました。

 

 

 

●君は社長になれる?僕は……無理かな。

この小説では、主人公の社長を一貫して「あの男」と呼んでいます。

そして、「あの男」の持っている「社長の概念」というのが的確なのです。

「冗談じゃない。社長の一番大事な仕事は、物ごとを決めるってことだ。時間なんか要らん。腹をくくる。そいつができればいい。トップが自分のうちなる孤独な魂を我が手の平で思いっきり引っぱたく。そうやって断固として決めさえすれば、あとは組織ってものが、蟻の大群よろしく寄ってたかって実現する。それが会社だ。組織ってのはそういうものだ。」

(52ページ)

「今日の昼ご飯はハンバーグ?それとも「天丼」にしようか」

なんてことを5分も悩んでいるようでは、社長なんて永久に無理なんでしょうね。

 

●残念ながらほとんどのサラリーマンの経験値はこんなもんだ。

この小説では、「あの男」がある社内ベンチャープロジェクトを立案します。

そして、社内ベンチャーの「社長」になる機会を従業員に与えるのです。

特にこのような表現が、心に刺さりましたね。

 

でも、あいつらのほとんどは、実は30年の間に一度も一点差で負けてる9回の裏にバッターボックスに立った、なんてことはありゃしない。満塁で、しかもツーストライクスリーボールって場面でピッチャーの顔を睨みつける、そんな場面のヒーローになったことなんかないんだ。不完全燃焼のままってことだ。これで俺は終わるのか、助けてくれって、声を上げずに、でも力のかぎりそう叫んでいる。僕には、その声が聞こえる。

 

あなたの会社にはこんな人がいませんか?

「私は30年間この会社に勤続していますよ」と勤続年数だけで威張り散らしている人。

確かにその長期勤続は素晴らしいと思います。

でも、いざと言うとき、その方はどれだけのパフォーマンスを発揮できるでしょうか?僕が見てきたほとんどのサラリーマンは、勤続年数が長ければ長いほど、「歪なプライド」が生じてしまい、更には「新しい芽」を食いつぶそうとします。出る杭を打ちまくる人が結構多いのです。(一応フォローしておきますが、全員が全員そういう人ではありません。)

彼らはこのようなフレーズを言う傾向にあります。

「これだけ長い期間、会社に貢献してきたんだ。さあ、これからは会社から退職金とかストックオプションをもらわないとね。」

でもね。

そういう人の経験値って会社から一歩出ると驚愕すべきほど低いんです。なぜなら、圧倒的に「挑戦の数」が少なすぎるからです。ほとんどのサラリーマンは、ピンチヒッターとしてバッターボックスに立った経験が少なく、もっと言うと、「打席」にすら入らない人が多いのです。

 

●一番貴重な経験は「失敗の瞬間」をとことん味わうこと。

僕は、この小説を読んで、個人的にとても印象に残った部分があります。以下は、「番外プロジェクト」という社内ベンチャーに失敗してしまった社員に対する「あの男」の言葉です。

「それが一番の薬さ。この瞬間をとことん味わうのが、最良の薬だ。人は火傷でしか学ばない。

他人事ならうまく処理できる。それが自分のこととなるともういけない。そんなものなんだよな、人間ってのは。

だから、俺も場合によっては弁護士に頼る。大木(弁護士)だってわかるものか。涼しい顔をして弁護士をやっているが、自分の揉め事になったら地に足が着かないってことになるんじゃないか」

 

 

僕は、人生の中で何度も失敗をしてしまいましたが、その中でも「8.2事件」という事件が僕今までの最大の失敗です。なお、この詳細は、Kindleから出ている僕の著作「転落記(第五巻)」に記載しています。

 

なにか大きな失敗をしてしまった時。

人間は、もう足腰がたたなくなる程のショックを受けます。「地に足がつかない」とか「火傷」どころではありません。私の場合は、目を開けても閉じても「黒色」しか映りませんでした。

でも、その瞬間を「とことん味わった」ことにより、今の自分があると思っています。

もし、あなたがこの先、大きな失敗をしてしまったら、次のように考えてみてはどうでしょうか。

 

●その失敗が、9回裏ツーアウトフルカウントで打席に立った結果だとしたら、胸を張って「失敗してもたわ!」とふんぞり返って下さい。あなたにはそれをする資格が十分にあります。

●そして、もし大失敗しても、その敗北感をとことん味わってください。そこから次につなげる過程こそが、人を成長させると思うのです。

 

失敗したらその瞬間をとことん味わう。

これこそが人生のスタートを喚起させると思うのです。

 

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