ケンタの日本全国スタバ旅 (Starbucks trip)

日本のコンセプトストアを制覇した「スタバ旅行家」のケンタが47都道府県のスタバを巡りまくる!

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読書日記(28)「ジバク」 山田宗樹 〜「素晴らしき大転落記」

   

 

この本の内容を一言でいえば、

「人生という名の転落記」

でしょう。

あれ?最近こういうの書いた人いなかったっけ?

 

……「僕」ですね。→「僕の人生を1245円で買って下さい!(第3巻編)」

 

人生を転落する時には、共通の「トリガー」があるのかも。

 

この物語を読み終わった時、こう思い起こします。

「あれ?これってどこが人生転落の分岐点となったんだっけ?」

皆さんに意識して欲しいところはここです。人生が暗転する引き金。それは、ものすごくささいな事なのです。

主人公である麻生貴志は、ファンドマネージャーとして年収2000万円の世界に安住していました。しかし、そこから途方もない人生の螺旋階段を下ることになります。

麻生の場合、それは……「ある事件で会社を退職したこと」が転落のきっかけとなったのです。

あれ?これって……僕?

 

転落の途中にはいろいろな「出会い」がある。

 

この小説は、内容的には「砂の王国」(荻原浩)や「錨を上げよ」(百田尚樹)を彷彿とさせる内容ですね。このブログでも取り上げた「紙の月」(角田光代)もある意味の転落記ですね。

僕もそうでしたが、人生でコロコロと転がっている最中にもいろいろな人に出会います。

この本で僕が特に印象に残ったのは、榊原という営業の同僚の言葉です。彼の「営業」の極意は読んでみて損はないと思います。

そこを少し抜粋してみます。

 

 

「そう。電話の向こうにいるのは、カモ。それ以外は、ゴミです。」

貴志は、笑い声を漏らした。

「買ってくれるお客様はカモ。買わない奴はゴミ。まずは、短期間でゴミを見分けることです。たとえば、曖昧なことをいってグズグズするだけのタイプは、まず買いません。声がいかにも不機嫌なのもダメ。こういうのはさっさと切り捨てて、次に行く。ゴミに余計な時間は使わない。ゴミがいくら腹を立てようが、何を言おうが、我々の知ったこっちゃないんです。勝手にさせておけばいい。所詮、ゴミですから。気にするだけ馬鹿馬鹿しい。そう思いませんか?

 

 

うわー、エグいこと言いますよね。彼は更にこう続けます。

 

 

「麻生さん。……僕がこの仕事をしているのは、何のためだと思いますか?」

「お金じゃないんですか?」

「お金も、もちろん大切です。でもね、一番の目的は、お金じゃありません。」

榊原静夫が、貴志を見据える。

「快楽ですよ。快楽のためです。」

「……大金を稼ぐ快楽?」

「違います。」

すっと息を吸って、

「人の心を操る快楽です。」

貴志は、箸を置いて、背筋を伸ばした。

人間の心なんて、簡単に操られるんですよ。いや、ほとんどの人間はだれかに操られたがってる。彼らはいつも、操ってくれる何者かを求めているんです。だから、私はあなたを操るに相応しい存在ですよと伝えてあげるんです。そうすれば、よろこんで操られてくれます。」

 

この榊原も「転落組」の一人です。だからこそ、このような経験則を得られたのかもしれません。

人生を転落することで学ぶことも大きいのです。順風満帆の人生では決して得られない何かを得られるかもしれません。

 

す、すさまじい転落だな、これ。

 

麻生はこの後、とんでもない程、大転落します。読んでいて辛くなるほどの転落ぶりです。その過程でこのような状況に突入します。

 

375円。100円玉が3枚。10円玉が7枚。5円玉が1枚。

何回数えても同じ。これが全財産。給料日まであと4日。ただでさえきついときに、雨のために3日続けて仕事がなかった。その結果が375円。

 

恐ろしいことに、これが「転落」の途中に過ぎないんですよ……。

人生が辛い人はとりあえずこの本を読んでみましょう。ついでに僕の本も読んで、「転落」に備えましょう。

なぜなら……「転落」は誰しも陥るかもしれない事象だからです。

 

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