奴隷サスペンス「ささやかな手記」で震えがとまらない。
2016/10/12
これ、21世紀では考えられないおぞましい内容なんですよ。
おもわず自分が奴隷になることを想像し身もだえてしまいました。
これ、読みはじめるとページがとまらないんですよ。
日本経済新聞もこの本を「ページターナー」(読み出すとページを繰る手が止まらない)として紹介していますね。
奴隷ストーリー「ささやかな手記」のあらすじ
本の裏表紙にある「あらすじ」
主人公は、フランス人のテオです。
目覚めると、鎖をつけられ、地下室で監禁されていた―――。
ある事情から、人目を避けて南フランスの田舎の民宿に滞在していたテオは、周囲の山中を散策していたところ、廃屋めいた家に暮ら す老兄弟によって囚われの身となってしまう。地下室の先住民リュ ックは、彼にこう告げる……「地獄へようこそ」。
あらゆる農作業と重労働、家事に酷使され、食べ物もろくに与えられず、テオは心身ともに衰弱していく。ある日、老兄弟の隙をつい て脱出を試みるが。
「脱出を試みるが。」で上記の説明は終わっていますが、この後の
ぜひ、読んでみて味わってみてください!
ネタバレになるけど、脱出を試みたときの場面は必読!
ぼくがこのストーリーで一番印象的だったのは、
その際に、腕を銃で撃たれてしまいますが、なんとか二人の目から
もうこのときの絶望感たるや。
そして、
挙句のはてには、銃で撃たれた腕を医者に見せることなく、自分た
その方法とは……テオに強い酒を飲ませて、麻酔代わりに
まじか。
ぼくは本を読みながらドン引きしました。
このときの描写はこんな感じです。
そう言われた瞬間、椅子に縛りつけられて泥酔していたにもかか
わらず、またぞろ恐怖に襲われた。だが、なにもできない。部屋が ぐるぐる回っている。吐き気がこみあげる。俺は錯乱し、なにがなんだかわからなくなっ てきた。 幸いにも。
バジルが煮えたぎった油を腕に注いだ瞬間、俺はジョシュアが後ろに飛びのくほどのすさまじい絶叫を張りあげた。~略~
俺は、気を失った。
じきに分かるのですが、この老兄弟はテオをまったく人間扱いして
でも、読むのを止められないんです。
ああ、これは「土の中の子供」を彷彿とさせる虐待ぶり。
参考:虐待経験がスゴすぎて読み進むのが怖い本〜「土の中の子供」(中村文則著)
あれ?銃撃された腕はどうなったの?
さて、テオの命は助かるのでしょうか。
と結末に注目したいところですが、
それは、銃で撃たれた腕のその後の経過です。
銃で撃たれて穴が開いたうえに、大やけどを負った腕が果たして「
「腕はどないなったねん?」というツッコミをしながら、
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