読書日記(30)「広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい」本田哲也、田端信太郎 〜「僕の狙っているリーチは1000人ですよ。」
今日はクリスマス。
もう世間は年末ムード一色ですね。
年末年始はもうスタバも混んでいると思うので、とりあえず読書しまくろうかと思います。
そして、今回ご紹介するのは個人メディアを持つ人たちにはもってこいの内容でした。
テレビ広告が斜陽?単に「ドライバー」なだけでしょ?
日本の広告業界では、未だに「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」というマス広告が主流を占めている。そして、最近になって「インターネット」という媒体が出現し、これまでのマス広告が凋落するかもしれない。
これ、誰が言ったと思いますか?
僕です。
そして、断言します。
このような僕の考え方は相当「未熟」です。
広告のイロハが全く分かっていません。
本書では、「広告の基本」をゴルフに例えて以下のように説明しています。
つまり、紙やネット、テレビといった複数のメディアを横断しながら最適なメディアを選ぶのは、ゴルフでのクラブ選択のようなものなのだ。
ゴルファーが、自分が今立っている地点からピンまでを「残り何ヤードだろう?」と考えるように、あなたがマーケターとして考えるべきなのは、この製品やサービスを成功させるためには、どれくらいのリーチの規模が「最適」なのだろう?ということだ。つまり、ゴルフに置き換えて考えるならば、次のようになる。
○必要なリーチの規模=ティーからカップまでの距離
●ターゲティング精度は高いがスケールの小さいメディア=パター
●リーチは稼げるが、精度が悪いメディア(テレビCM)=ドライバー
例えば僕がこのブログを告知したいと思って、テレビCMに広告を出すでしょうか?そんな愚行はしませんよね。予算的な問題もありますが、それ以上に「必要なリーチ規模」のスケールが大きすぎるのです。
自分の目指す「リーチ数」に応じた「広告」の手段を使うべきなのです。
これこそがメディアマーケティングの一番の基本だと思います。
僕はどれくらいの人数を動かしたいのか?
本書では、「1000人→1万人→10万人→100万人→1000万人→1億人→10億人」を動かすような条件が語られています。
ここで、僕は自分が目標としているリーチ数を1000人に設定しています。
つまり、1000人に見てもらえるブログやメディアを目指しているのです。
一見すると謙虚かもしれません。しかし、差し当たって僕はこの1000人に読んでもらうべく、いろいろなコンテンツを書きまくりたいと思うのです。
そのヒントとして、田端さんと本田さんが以下のように対談しています。
本田:1000人と1億人では、発信側が考えるべきプラン、とるべきアクションは違う。でも共通する部分もある。人を動かす絶対条件とでもいうのかな。
田端:そう、「ピュアさ」というか、対象に対してバカみたいに情熱を注ぐところは通底している。
〜略〜
田端:1000人規模だと、自然発生的に人の動きが生まれますよね。マーケティングで仕掛ける必要もない。
本田:少人数でデカいことを仕掛けるという行為は人の気持ちを高揚させる。
実は、1000人を動かすためには上記で述べられているような「使命感」「情熱」が必要とのことです。
僕みたいな小ブログではなくアルファブロガーにとっては、もっと違ったアプローチがあると思います。この本では、より大規模な人数を動かすヒントが散らばっているので、手に取って読んでみるのもいいかもしれませんよ。
2016年の目標。それは「1000人を動かす」こと。
さて、2014年もあと一週間足らずです。そろそろ来年の抱負も考え始める時期ですね。僕の抱負はこれです。
●2016年に読者数1000人を抱えるブログを運営する。
あれ、2015年じゃないの?
はい。2015年はとにかく「書く、読む、行動する」を継続しまくる時期と位置づけています。そして、2016年に1000人にリーチすべく、来年は「じみー」に動きまわるのです。
最後に、田端さんの「あとがき」を引用して締めたいと思います。
広告やメディアでは人が動かない中で、何が人を動かすのか?
それは結局のところ、確実にうまくいくかどうかわからない状況でも、論理を超えて「これでいこう!」と踏み切る現場の「勇気」や「機転」ではないか、と私は思っている。〜略〜
リスクをとり、恥をかき、失敗する「覚悟」のない人間、人間のココロへの「洞察」のない人間が、どれだけ手法やテクノロジーに通じてみたところで、人を動かし、財布を開けさせ、社会を変えるムーブメントを作り出せるはずなどないのだ。
皆さんも、来年は何か挑戦してみませんか?
僕は来年も挑戦しまくりますよ。
広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。
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